2000年のセレクトセールで3億2000万円の値で落札され、将来を期待されていた矢先に起こった
調教中の右前蹄骨骨折の大事故。スタッフの懸命の治療でデビューするも中央競馬では振るわず、
岩手で14勝したのち、青森で種牡馬生活を送っているカーム号
北海道にいるときに、何か硬いものを踏んでしまったと聞き、どんな高額馬でもアクシデントは
付き物で、またそれを恐れてかわいがっていたのでは3億2000万のペットになってしまう。
馬に携わる仕事は、責任の重いものなのだと再確認しました。
今日は「カーム」の因子構成です。
彼の競争成績は、後天的なアクシデントの影響もあると思いますが、僕なりに因子構成から
見る彼の「絶対能力」を書いてみたいと思います。
ここではカームの遺伝子情報を紹介しています。
理論の理解が必要になりますので、まずは図解で解説しているこちらのページを
ご覧ください。
→「因子構成論」
本馬に関しては、まだ因子増強の数まで詳しくは出していませんが、母父Argumentは
P因子とX因子を使って、GⅠ 2勝 GⅢ 1勝(2000~2100M)で勝った馬であるのにたいして、
父サンデーサイレンスとでは、S因子やN因子の活躍の場が なくなってしまいます。
また、クロス馬も遠いので、効果も弱くなります。 これでは、因子はうまく増強されません。
サンデーサイレンス←の因子構成
YN
XS の内、上のYNのセットを取ったのが、カームとアドマイヤセラヴィです。
アドマイヤセラヴィはまったく同じ因子構成の全妹で、未勝利でした。
逆に、XSのセットを取るとどうなるかというと、因子構成は
XP
SX となり、 母父ArgumentのP因子には、7代までに3回X因子が接していて、
父サンデーサイレンスのX因子は7代Pharosからのもので、その父PhalarisのP因子に接して
増強はしているが、遠すぎるため効果は薄いと考えます。
この因子構成をとったのが、全兄アドマイヤロードで、4勝です。
最後に、父からYNのセットを取って、母からXYを遺伝する因子構成
YX
NY にはなりません。
なぜなら、Almahmoudの4×6が邪魔をするためです。
この因子構成は「交わってはならない配合」で奇形もしくは流産、不受胎の確立が高くなります。
この考えは、馬の遺伝子も 他の動物と同じように、「健全である」ものを選びたいと思っていて、
馬の遺伝だけが、「より強く」と考えていると思うのは、人間のおごりだというところから来ています。
生物は健全さを得るために、4通りの選択肢を持っているのに、どの因子構成をとっても悪い配合
をした場合は、流産や奇形、未勝利や未出走と言う形で現れてきます。
そう考えると、未出走さえも大切なデータになるのです。
以下に遺伝子情報を記します
因子構成
YX
NP 因子No 3-8
遺伝子の流れ
父方Y:は4代Almahmoud(f)から8代Spearmintへ
N:は6代Mahmoudから8代Gainsboroughへ
母方X:は5代Princely Giftから7代Nearcoへ
P:は3代Kautokeinoから7代Bahramへ それぞれ遡ります。
引き続き、「カームから強い馬を出すためには」をご覧ください。
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